やってみよう、たべてみよう

『白いぜ苦いぜ怪しいぜ!沖縄っ』
【沖縄旅行雑多編】

2001/08/10

 夏休みということで8/5〜8/8に沖縄に行ってきました。初めてのオキナワ。リゾートしても、歴史的にも、そして食道楽としても興味深い沖縄。
 日本の端っこだからなのか、珍しい食べ物がいっぱい。今回は珍しく撮り損ねナシ!【沖縄旅行ホテル編】(公開無期延期。ごめん)と併せて、全食紹介。

8/5 Lunch 沖縄すば&そ〜きすば

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 朝6:30に羽田空港を出発し、9時半には沖縄の日差しに目を細めるほど、張り切った旅行日程初日だったが、レンタカーを借りて走り始めた10時半頃には既にお腹が鳴り始めていた。何か沖縄っぽいものを、ということで、国道331号を南下する途中で「沖縄すば」と看板を掲げる食堂に入った。
 この後旅行を続けるうちに気がつくのだが、沖縄の飲食店は食券制のところが多い。食券制といえば、東京ではラーメン屋か牛丼屋くらい。しかしこちらでは店にレジカウンターはなく、代わりにチケットベンダーが置かれていることが多い。
 メニューを選ぶためチケットベンダーのボタンに書かれたメニューを見て、未知に遭遇。
「沖縄そば定食(サラダ・ジューシー・ドリンク付) \730」
 ジューシーって何だ?Juicy??
 ♪ベンチシ〜トの車に買い換えてよぉ〜(※注:「ジューシーフルーツ」古い!!)
 フルーツジュースでもなさそうだし、なんだか分からないまま、怖いもの見たさで注文。出てきたのは混ぜご飯(上写真)。「そば」というと東京育ちの僕にはもう少し黒っぽい麺を想像するが、出てきたのは讃岐そば風の見た目で食感はいわゆるそば風。その上に、三枚肉の焼き豚とかまぼこ風のもの、小ネギが載っていて、スープはカツオ出汁。ジューシーのほうはシメジと椎茸、エノキダケの入ったごく普通の混ぜご飯。そして「サラダ」に相当すると思われる小さな小さな冷や奴。ドリンクは幾つかの選択肢からアイスコーヒーを指定。既に甘いが、ガムシロップとクリームが添えられている。
 沖縄2度目の相方が頼んだのは「ソーキそば」(\680、下写真)。「ソーキ」というのは骨付きの豚バラ肉、あるいは、それを味付きで煮込んだものを差すらしい。
 お食事処「かじまやー」(那覇市具志:098-857-9009)にて。価格は税込み。

8/6 Lunch きしもと食堂「大」

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 2日目の昼食は、大きく場所を移して沖縄本島北部の本部(もとぶ)町。ガイドブックの「麺がなくなると閉店する」という記述に惹かれて行ってみる。本部町の中心地である渡久地は漁港の脇の一角に市場があって、その周りに店が並ぶ。詳しい地図がなかったのだが、ガイドブックには「行列ができることがある」とあるくらいだからすぐに見つかるだろうとタカをくくっていたのだが、その辺りを車で往復するも見つからず。裏通りに車を停めて、辺りを一回り歩いたところでようやく発見。大きく看板を掲げてはいるが、よそ者には少々入りづらい感じ。
 中に入ってみると、狭い土間の部分と、その奥の6畳程度の部屋が食堂になっている。外から見る限りは分からなかったが、中は満員。近所の奥さん方だろうか、2〜3人女性が厨房に見える。席を案内してくれる人もおらず、少し迷ってから空いていた奥の畳のスペースに陣取った。メニューリストが見あたらないと思って見回すと、カウンター脇に「大600円、小400円」とある。注文を聞きに来てくれる気配もないので、厨房につながる小さなカウンター(どっちかというと小窓に近い)から、女主人と思われる女性に声を掛ける。沖縄そば専門店とは分かっていたが、それだけとは...。考える余地もなく、大を2つ注文。
 どうやら僕らが陣取った場所は、閉店後は生活空間になるようで、すぐ脇には仏壇がある。その脇にはすっかり黄ばんでしまった芸能人のサイン色紙。マスコミにも取り上げられている有名店らしい。物珍しさに店の中を見回しつつ、しばらく待っていると、厨房とは反対側の扉から(屋外から)そばを持った女性が入ってきた。「大2つですよね?」「はい」あっけにとられている間に彼女は再び裏庭を通って厨房に戻っていった。
 さて、出てきた沖縄そばは、やはりカツオ出汁にうどんのような麺、上には厚手の豚肉とかまぼこ、小ネギ。基本的な構成は前日のものと同じ。ただ、前日のものはスープが濁っていたが、こちらは透き通っている。ややカツオ風味が強いか。麺は太さが不揃いで、いかにも手打ちといった雰囲気。ここ渡久地の漁港ではカツオが揚がるとのことで、地場の材料を使っているあたり、本当の地元料理なんだな、と思いつつスープを飲み干した。
 「きしもと食堂」(本部町渡久地:098-47-2887)にて。価格は税込み。

8/7 Snack 沖縄モノ

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 あまりの暑さに「海でのんびり」という感じでもなかったので、午前中で海からあがってしまって、沖縄本島最北端の辺戸(へど)岬へ向けてドライブに出る。名護から直線距離でも50km程度あり、高速道路もないのだが、海沿いに伸びる国道58号がよく整備されていて非常に走りやすく、それほど大変ではない。途中、道の駅が2箇所あり、休憩施設と共に地元の農作物や民芸品などを売るスペースがある。
 そのうちの1箇所、「ゆいゆい国頭」で幾つかオヤツを調達。ここでも沖縄らしいものにこだわる。
 ひとつ目は「シイクワシャードリンク」(350ml?、\120)。缶の絵柄からも想像できる通り、柑橘系の飲み物。ん〜、何だろうこの味は、かぼす?ゆず?...なんか、いわゆる柑橘系の強い酸味を、砂糖で無理矢理甘くした感じ。ややクセがあり、ちょっとクドイ感じ。暑い気候にはあうのかもしれない。
 沖縄土産でありがちなのが、黒糖味や紅いも味の菓子。土産ではないが、例に漏れず、相方が買ってきたのは、「カール黒糖あじ」「紅芋ミルク」「パイナップルハイチュウ」。観光資源として商品化するのは良いが、大抵、そういう類のものはそれ自体が特別に美味しいわけではないのであまり期待しないようにしている。いちおう感想を述べておくと、黒糖カールは、うっすらした甘味とコクが感じられる程度。紅芋ミルクは、紅芋の色が綺麗だが、味のほうは「紅芋味」と言われないと分からないかもしれない。パイナップルハイチュウは、パイナップル味のハイチュウ。そのまんま。
 ちなみに写真後方に写っているバッグは、民芸品のコーナーに並んでいたもの。全国どこに行っても道の駅では地元の生産品を扱う立派な販売コーナーを見ることができるが、手作りの民芸品は大抵、無謀な価格がつけられていて、製品のクオリティや実用性から考えて到底購入には至らないように感じられる。しかし、ここでは、お土産程度になら入手したくなる価格設定となっており、好感が持てた。観光客と地元住民の交流の場として道の駅に期待する気持ちはよく分かるが、だとすれば、民芸品などの価格は、収益を考えるのではなく、あくまで交流のためのツールとして位置付け、手頃な価格にするべきと思う。

8/7 Lunch 地鶏琉飯

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 さてさて、話がそれたが、ようやく辺戸岬に到着したのは午後2時頃。辺戸岬のレストハウスで遅めの昼食を採る。ここは、1階が土産物売場となっており、2階は広々とした食堂になっている。観光バスで客がどっと来ると賑わうのだろうが、時間が遅いこともあり閑散としている。
 またしてもガイドブックに従って、「人気の一品」だという「地鶏琉飯」(\2000)を注文。ウェイターのお兄さんは丁寧で、「ご飯に地鶏や卵をのせ、スープをかけて食べる」(ガイドブックより引用)という食べ方も説明してくれた。上写真の右に写っているご飯を真ん中にあるお椀によそい、左端に写っている具を載せて、上の鍋のスープ(すまし汁)をかけたのが下写真。錦糸卵と椎茸のうま煮、ほぐされた鶏肉、ネギ、紅生姜、海苔を載せた。スープは固形燃料で保温されており、熱いうちに食べられる。
 サイドも紹介しておくと、右端には(名前を忘れたが)魚の揚げ物にあんがかかったもの、右上端のはデザートのパイナップルとサクランボ(いずれも缶詰)、ご飯の上方にあるのは、細切りにして干した瓜(?)の上に「ミミガー」と呼ばれている豚の耳を和えたもの。
 地元料理を添えるなど、観光には配慮されている印象だが、皿数が多いといっても価格相応とは言えないし、そして何よりも、鶏肉は貧弱なほぐし身がちょっと載っているだけで、名称で謳っている「地鶏」の有り難みが全く感じられず、期待を裏切った点で全く評価できない。ここのレストハウスで食事を採るのはお勧めしない。
 「辺戸岬レストハウス」(国頭村辺戸岬原:0980-41-8112)。外税。

8/7 Drink 沖縄飲料3点

Photo  辺戸岬からの帰り道は、ホテルの夕食までに帰らなくてはならなかったこともあって、とくに寄り道もせず、ひたすら走る。唯一印象的だったのは、国道58号が海岸線を離れて本部半島に入るすぐ手前辺りで、パイナップルの木が道路脇の並木になっており、そこに黄色く熟れたパイナップルがなっていたこと。地元の人が採って食べたりしないのだろうか。停まって写真を撮ってくるべきだったと後悔。
 ホテルに戻って夕食を採った後、部屋での飲み物を売店で購入。またしても沖縄ものにこだわる。
 オリオンビールといえばいわずと知れた沖縄産ビール。まぁ特に感想を述べるほど特徴的ではない。さんぴん茶は一見普通のお茶だが、缶には「沖縄特産」とあるし、確かに見たことはない。味は、ジャスミン茶と麦茶(?)の混ざった感じ、だったかな(よく覚えていない)。ゴーヤー茶は、期待を裏切らず、苦い。まぁゴーヤそのもの程ではないので、飲めないことはないが、旨いとはいいづらい。

8/8 Lunch やっぱり苦いゴーヤチャンプルー

Photo  最終日、ホテルをチェックアウトして沖縄空港に向けて出発。国道58号が走りやすいことが分かったので、名護からは高速道路を使わずに、数々の著名なビーチリゾートを通り過ぎながら一般道を南下する。
 途中、恩納村で相方が以前に入ったことがあるという食堂に入り、昼食。ここもチケットベンダー。沖縄そばばかりで食べることができていなかったゴーヤチャンプルーの定食(\1000)を選択。店内は、東京近辺から来たと分かる学生が2〜3グループ居て賑わっていた。近くのビーチで遊んでいて、昼食を取りに来たらしい。
 ご覧の通り、凄いボリュームの定食が出てきた。メインはゴーヤチャンプルー。つまりは、ゴーヤと缶詰のハム、豆腐、卵の炒め物。右手前は沖縄そば。薄焼き卵と紅生姜が載っているところが、今までと少しだけ異なる。左手前はジューシー。左上方は漬け物。右上方はキュウリとミミガーの和え物。やはりゴーヤは苦い。調理の方法に工夫があるわけでもないらしい。途中で食べきるのが辛くなったが、不思議なことに半分を過ぎたところから慣れてきて、最後はさらっと食べきった。
 店名失念。恩納村、国道58号沿い。税込み。

8/8 Snack 限定?

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 国道58号をひたすら南下。次々とビーチリゾートが続く恩納村を抜け、米軍基地のフェンスに沿って嘉手納から北谷を走り、浦添に入る頃には那覇が近いことを感じさせる。
 旅行前から相方がどうしても行きたいと言っていたのが、BlueSealのアイスクリームショップ。東京にもBlueSealのアイスクリームが食べられる店はあるが、ファミレスと同程度の席数と駐車場がある店舗は見たことはおろか、聞いたこともない。実にアメリカンな感じ。店内は僕らツーリストをはじめ、地元の家族連れやカップルでいっぱい。コーンやカップでアイスクリームを食べられるだけでなく、テイクアウト用のパックものもあるし、全国への宅配も受け付けていた。宅配にすると送料のせいで実質のアイスクリームの価格が非常に高くなってしまうにもかかわらず、多くの人が注文していた。
 で、目当てにしてきたのは、ライムシャーベット。相方曰く、東京では見たことがないそうだ。渋谷センター街の店で見たような気もするが、僕もあまり自信がないので反論はしていない。ともかく、念願叶ってライムシャーベットをゲット。

8/8 Dinner えんだー

Photo  スケジュール最後の首里城見物を終え、後は帰るだけ。レンタカーを返し、空港にたどり着いた頃には、飛行機の搭乗時刻まで残り50分程度。トイレで着替えを済ませ、大急ぎでお土産を買い揃え、残り10分!羽田行きの最後の便なので、せめて夕食をとっておきたい。そこで目に入ったのがファーストフード店「A&W」。沖縄では「えんだー」と呼ぶらしい。車で走っているときもファミレス風の大型店を何件か見かけた。ファーストフードは英語で書くと"fast food"。テイクアウトでハンバーガーを注文して、食べながら搭乗口に向かえばいいじゃん。と、いうわけで、早く出てきそうなノーマルのハンバーガーとコーラを注文。...カチ、カチ、カチ、カチ、と音こそ聞こえなかったが、待っても待っても出てこない。イライライラ...。結局5分以上待たされて、ようやく紙袋をゲット。搭乗口へダッシュ!
 どうも、マックの感覚が普通になってて、頼めば1分とかからず出てくるものだと思ってしまったのだが、それが間違いだったようだ。機内持ち込みを断られるのではないかと不安がよぎり、歩きながらコーラを飲んだりしていたのだが、登場ゲートは難なく通過。ジュース片手に金属探知器をくぐったのは初めてでした。
 バタバタしながら、最終的には無事に搭乗、着席。改めて、ハンバーガーとコーラを並べて撮影。お味のほうは、イマイチです。肉がパサパサ。バンズも特にアドバンテージなし。この2品目に限って言えば、わざわざ試す必要はないでしょう。

 そんなわけで、沖縄全日程終了。3泊4日で合計83時間あまり沖縄の地に足をつけていた目一杯の旅行でした。今回は初めてということで初心者向けのコースでしたが、次に行くときはもう少し踏み込んだ沖縄を体験したいですねー。


「やってみよう、たべてみよう」表紙『おれんちのばんごはん』表紙



Last Update : 2005/07/26 ◇  Copyright(C)