やってみよう、たべてみよう

『ゲレ食コレクション』

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 スキー場はいまや買い手市場。スノーボード人気もスキー人口減少を補うほどではなく、10年前に比べればどこも非常に空いている。一方で、スキー場のレストラン、いわゆる「ゲレ食」は今も昔も「高い、不味い、混んでいる」。リフト券の割引競争もいいけど、もう少し食事に目を向けてみるのはどうだろう?
 これをご覧になった関係者の方々が、ゲレ食改善に着手してくださることを期待して、ゲレ食を比較してみることにしよう。


ゲレ食責任者の方からのご意見もお待ちしてます。ページ末尾のメールアドレスへお願いします。

カツカレー

Photo  ゲレンデ脇の林を抜けたところにあるホテルの食堂。西舘山第1高速リフトを降りた目の前に、看板が立っている。建物の2階にあり、ホテルのロビーから入るか、屋外の螺旋階段を登るかして入る。
 実質的に選べるメニューは牛丼かカツカレー。僕はカレーを選んだのが、見た目には、ゲレ食だから仕方ないか、という印象。しかし、食べかけて、参った。カレーが生臭いのだ。生の豚肉を入れてしまったときの香り。
 ゲレンデから少し歩くので、このホテルの前まで来てしまうと他に選択肢がない。少し厳しいコメントだが、個人的には全く勧められない。
(志賀高原西館山スキー場「志賀スイスイン」、2004/02/28)
量:★★☆☆☆ 質:★☆☆☆☆ 価格:\1,000)

味噌カツ丼

Photo  ゴンドラ山頂駅にはファーストフード店やカフェテリアレストランうさぎ平109があるのだが、その裏にややひっそりと立つ食堂。ベランダからは広々としたリーゼンスラロームコースを望むことができる。個人経営なのか、スキー場ホームページにも紹介されていない。そば類や丼ものを揃えているが、食べ甲斐のあるものを選ぼうとするとカツ丼くらいしかない。
 味や量に特に問題はないが、これといった特徴がない。しかも昼食時間帯に途中でご飯を切らすトラブルがあり、ややお粗末であった。
(八方尾根スキー場ゴンドラ山頂駅付近の食堂(名称失念)、2004/02/20)
量:★★★☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\950)

パノラマランチ(メンチカツ、おろしとんかつ)

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 パノラマコース中腹にある、前面ミラーガラス貼りの広い食堂。パノラマコース上部を視界一杯に望むことができ、晴れた日には眩しいぐらい。
 メインは数種類から選ぶことができ、食べ放題のサラダバーが付いて\980。明らかに「質より量」な感じだが、お得感はバッチリ。初日は調子に乗ってドリンクバー付き\1,200にしたのだが、腹が一杯で2杯目でギブアップ。大食漢の方以外はドリンクバーは不要。
 ゆったり滑るというよりは真剣に練習する真面目なスキーヤーが多い八方には、「質より量」という明確なコンセプトが心地よい。
(八方尾根スキー場パノラマゲレンデ「サンテラスぱのらま」、2004/02/19,21)
量:★★★★★ 質:★★★☆☆ 価格:フリードリンク付\1,200,定食のみ\980)

シュナイダー定食

Photo  RC造のしっかりした建物で、看板が控えめなので分かりづらいが、その分小奇麗な印象。ホテルのレストランを兼用しているようだ。20世紀始めに活躍した(らしい)オーストリアのスキーヤー、ハンネス・シュナイダーの肖像画が飾ってある。
 ホテルの名前を冠した、恐らく代表メニューなのであろう定食を頼む。照焼き風のポークソテーだ。薄っぺらい豚肉で作った生姜焼きより有難味がある。味もゲレ食としては合格だろう。価格を考えると、もう1品付くと良いと思うのだが、どうだろうか。
(野沢温泉スキー場ユートピアゲレンデ「ホテルシュナイダー」、2004/02/15)
量:★★★☆☆ 質:★★★★☆ 価格:\1,100)

ジャンボカツランチ

Photo  チャレンジペアリフトを降りて滑り始めるとすぐ右側に3軒並んでいるレストランの2軒目。3軒のうちのどれに入るか、相方に振ったところ、第六感で彼はココを指定した。食べ物にあまり興味がない割には、勘は僕より優れている。
 「カレー付き」という看板に惹かれて頼んでみた。厨房では年配の方数名が忙しそうに働いている。カレーライスが付くのかと思ったら、具のないカレーを器によそってくれただけで、少しがっかり。しかしカツは大きく、量的には満足。あと100円安いと文句ないのだが。
(野沢温泉スキー場パラダイスゲレンデ「ヒュッテポパイ」、2004/02/14)
量:★★★★☆ 質:★★★★☆ 価格:\1,100)

卵丼、ピザトースト

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 日影弟2リフト乗り場のすぐ脇にある食堂。500円硬貨をイメージした「ワンコインランチ」の看板が目に付く。妙に安いので入るのを躊躇ってしまったが、不清潔などということもなく、席もゆったりしており、店員の愛想も悪くない。
 \900前後の通常メニューもあるのだが、ここはあえてワンコインランチを試してみた。カレーライスや卵丼など、数種類のメニューから選ぶことが出来る。具も少ないし、手間もかかっていない感じだが、なんと言っても500円なので納得できてしまう。量的に不安があったので、ピザトーストを余計に頼み、相方と半分ずつ食べた。
 「高い、不味い、混んでいる」ゲレ食の改善策として、旨い食事を提供するのも一つだが、質を抑えてでも安く提供するというアプローチもアリだと思う。競合する他の店に対する差別化という点で評価したい。
(野沢温泉スキー場 日影ゲレンデ「マルトミ」、2004/02/08)
量:★★★☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:各\500)

野沢菜中華丼

Photo  パラダイスゲレンデに並ぶレストラン群のうちの1軒。特に特筆すべきメニューも無い。見ていた感じでは、ラーメンとビールが人気か。
 僕がオーダーしたのは、野沢菜と姫筍と鶏肉のあんかけご飯。味噌汁がつく。味はやや塩辛く、想像どおりの味。皿を工夫したらもう少し美味しそうに見えるのではないかと思う。
 野沢に通いつめる知り合いの女性は、この店のいつも決まった席に座るらしい。常連になると、オマケがつくとか。
(野沢温泉スキー場パラダイスゲレンデ「ロッジ白銀」、2004/02/07)
量:★★★☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\900)

ホットコンビーフ(サンドイッチ)

Photo  3つのホテルとゴンドラのヴィレッジステーションに囲まれた広場"Plaza"に面したレストラン群の一角にあるサンドイッチ専門店。代官山ヒルサイドテラスにある店の支店とのこと。
 注文してから作ってくれるサンドイッチ。コンビーフと聞くと、スジっぽくて塩辛い、缶詰のいわゆるコンビーフを想像するが、このコンビーフはもっと肉っぽい感じ。言うなれば、煮込んだビーフシチューに入っている牛筋肉のよう。食べると肉汁がジュワッと出てきて、なかなか旨い。
 この日は午後から天候が悪化してきたので、昼食の後はもう滑らないつもりだったが、それにしてもやはりこれだけでは足りないので、フライドポテトを一緒にオーダーした。
(ARAI MOUNTAIN & SPA レストランプロムナード内「TOM's SANDWICH」、2004/02/02)
量:★★☆☆☆ 質:★★★★☆ 価格:\787)

パンセット+α

Photo  ARAI MOUNTAIN & SPAには3グレードのリゾートホテルがあって、その最もリーズナブルな"Inn at ARAI"の地下階にあるベーカリーレストラン。
 ランチには、好きな惣菜パン2個にサラダとスープがついた「パンセット」がある。僕はこれにパンを1個追加した。
 味は、東京のパン屋に並んでいるパン並。サラダは普通。スープは濃厚で美味しかったが、味はCampbellの缶スープっぽい印象。
 他のレストランが混雑していたのでここに流れてきたのだが、ハードに動いてきた後の食事としては量が少なめ。ゲレ食というよりはホテル内の軽食レストラン的な位置付けなので仕方の無いところ。レジの対応が遅めなのもマイナス。
(ARAI MOUNTAIN & SPA "Inn at ARAI" B1F「The Bakery」、2004/02/01)
量:★★☆☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\840+\157)

秘伝のたれカツ丼

Photo  自然の中を滑ることが出来る欧米型リゾートスキー場「ARAI MOUNTAIN & SPA」の、ゴンドラ終点駅脇にあるレストラン。天井の高い、広々とした空間で、窓からの景色がウリ(らしい)。生バンドによる演奏もあるが、少々五月蝿いと感じた。
 ご飯の上にキャベツの千切り、その上にきざみ海苔、その上に豚カツを載せてタレをかけ、白ゴマがふってある。タレとゴマの風味がいい感じだが、少し名前負けしている感じもある。そしてARAI全般に言える事だが、価格が高め。もう少し安ければ納得のゲレ食といえよう。
 レストラン曰くこのメニューが「におし」だそうだ。ちなみに一押しは「特製スペアリブ」。
(ARAI MOUNTAIN & SPA 膳棚フードガーデン1F「テラス・レストラン」、2004/01/31)
量:★★★☆☆ 質:★★★★☆ 価格:\997)

特設メニューBセット

Photo  リフト券とのセットで購入した人だけが選べる特設メニューで、シーフードドリア、サラダ、ケーキ、ソフトドリンクまでがセット。他にもカルビ丼を中心にしたセット等、多彩な4つのセットから選ぶことが出来る。ドリアは目の前でオーブンから1つずつ出てきたものでまさに焼きたて。ドリンクはソフトドリンクの他に発泡酒を選ぶことも可。
 さらに特筆すべきは、これで\3,800相当のリフト1日券とセットで\4,000であること。キャンペーン用だとは思うが、一般メニューの価格を参考に計算すると軽く\1,500相当上になるので、かなりお得。
 リフト運行のトラブルに関して対応の拙さがあったが、ゲレンデや施設の良さと併せて、すっかりマイナスを取り返した。他のスキー場も見習って欲しい。
(猪苗代スキー場ミネロエリア、ミネロセンターハウス内「レストランニーナ」、2004/01/25)
量:★★★★☆ 質:★★★★★ 価格:不明(ミネロ1日券とセットで\4,000)

美味しさ保証付カレーライス(辛口)

Photo  アルツ磐梯のホームページでも大々的に宣伝している「美味しさ保証付カレーライス」。ひと口食べて満足できない場合は返金するという。
 写真では分かりづらいが、ご飯は磐梯山(?)をイメージして山の形の型を使って盛られている。食べてみた感じは、確かによくあるカレーとは一味違う感じ。香味野菜がしっかり煮込まれている印象。自信たっぷりなのも、分からなくもない。
 だが、問題が一つ。僕のカレーには肉が1片しか入っていなかった。左の写真(写真をclick)とアルツ磐梯のホームページの写真(上のリンクをclick)を比べて欲しい。ご飯の量は兎も角、具の量が余りにも違いすぎていないか!これはJAROに電話だろ!
 恐らく僕はもうこのカレーを注文しないだろう。
(アルツ磐梯スキー場、レストラン「ワイルドフラワー」、2004/01/24)
量:★★☆☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\950

ハンバーグセット

Photo  一の瀬ファミリーのゲレンデに面したホテルのレストラン。この日は中学生の団体が入っていたため、通常とは別の部屋へ通された。
 カレーや丼もの、ラーメン等、ゲレ食にありそうなメニューが揃っている。ハンバーグセットはその中で比較的定食っぽいメニュー。デミグラスソースは工夫されているが、付け合せが冷たいなど、全体的にはそこそこ。
 自販機で購入した食券をカウンターに出して席で待つのだが、順番管理が出来ておらず、「ハンバーグセットの方〜」と呼ばれた瞬間に複数の人が立ち上がるなど、トラブルになりそう。番号札を使うなど、改善を求めたい。
(志賀高原一の瀬ファミリースキー場、ホテルホゥルス内のレストラン(名称失念)、2004/01/18)
量:★★★☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\1,000

ソースカツ丼

Photo  広大な志賀高原のほぼ真中に位置する高天ヶ原にある、その名も「高天ヶ原ホテル」のレストラン。奥にある広い厨房では地元の方と思われるスタッフが数多くいるのが見える。都会暮らしのせっかちな僕から見ると、なんとものんびりとしていてイライラしてしまうのだが、ちゃんとしたヒレカツをその場で揚げているなど、ゲレ食とは思えない丁寧な作りで、味も申し分ない。
 席数は多いのだが、スキースクールのオフィスが隣接している関係でスクールの団体が陣取っていることがあるので注意。
 志賀高原でお勧めのゲレ食は?と聞かれたら、僕はここを勧めたい。
(志賀高原高天ヶ原スキー場、「高天ヶ原ホテル」、2004/01/17)
量:★★★★☆ 質:★★★★★ 価格:\900

本日のランチ(イカの塩辛を使ったスパゲッティ)

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 イカの塩辛を使った明太子スパゲッティ、ホワイトソースのクラムチャウダースープ、ミックスサラダ。
 ゲレ食には珍しく、見た目も味も満足できる。わりとちゃんとしたスープとサラダがつき、メインのパスタも、凝ってこそいないが工夫された味付け。
 アルバイトなのか対応の悪い店員が多いなか、ここは店員がしっかりしていて好感が持てる。店内はオシャレだが、広くなく、いつも混雑している。少し早めに行くと良い。
(野沢温泉スキー場パラダイスゲレンデ、「Pasta di pasta」、2004/01/12)
量:★★★☆☆ 質:★★★★★ 価格:\1,365

ラーメン・マーボ丼セット

Photo  ユートピアペアリフトの乗り場のすぐ脇にあるレストラン。店内は1Fと2Fがあって、席数は多い。
 いかにもゲレ食にありそうな、「質より量」かつ、炭水化物重視のメニュー。ラーメンは、麺もスープも特に工夫は感じられず、マーボー丼もやや冷め気味で味もレトルト食品級。それでも食べてしまえるところがゲレンデたるところ。
 林檎と野沢菜を無料で食べることが出来る。料理を待つ間、林檎をつまんでいるのも良い。
(野沢温泉スキー場ユートピアゲレンデ、「でんべえ」、2004/01/11)
量:★★★★★ 質:★★☆☆☆ 価格:\1,100

から揚げ親子丼

Photo  パラダイスゲレンデは山の上なのにレストランが並んでいて妙な感じ。ご存知の方には何の不思議も無くて、雪の下には奥志賀高原につながる立派な林道が走っており、夏にはツーリングのメッカとなる。
 鶏の唐揚げを使った親子丼。味は既成の濃縮ダシを使ったようか感じで、決して誉められたものではないが、ゲレ食ではこんなもんか。
 何となく唐揚げというと、厚みがある塊のようなものを期待するが、この丼に乗っているものは期待したより薄い。
 店内は1階と2階があり、席数も多いので混雑しているときでも比較的入りやすい。「先着80名様」は林檎が無料だそうだが、食べそびれた。
(野沢温泉スキー場パラダイスゲレンデ、「どんぶりハウス」、2004/01/10)
量:★★★★☆ 質:★★★☆☆ 価格:\1,000

スパゲッティランチ

Photo  ドラゴンドラの登場でMt.Naebaの一部になった旧田代スキー場の中央付近にあるレストラン。セルフサービスで、ランチセットは\1,000〜\2,000。
 スパゲッティに鶏肉をトマトで煮込んだソースがかけてある。サラダはレタスにコーンとサウザンアイアンドドレッシング。スープは卵とネギ。
 カレーライスとスパゲッティミートソースしかなかった自体と比べると多少工夫されいている。
(Mt.Naeba田代エリア第1高速リフト下、レストラン「アリエスカ」、2003/12/31)
量:★★★☆☆ 質:★★★☆☆ 価格:\1,000

カツ丼

Photo  Mt.Naebaこと苗場スキー場で一番キャバの大きい(席数が多い)レストラン。朝から晩まで営業しており、メニューも和洋中、ケーキ、ホテルメイドパンなど多彩。地ビールが5種類ある。セルフサービス。レジではカード払い可だが、読み取れないなどの小さなトラブルが何故か多い。
 ここで個人的に定番にしているのは、カツ丼。やたら卵が多く、ボリュームはあるが、味はいまいち。特に、ご飯の質が低いのは、丼には致命的。
(Mt.Naeba苗場プリンスホテル内、レストラン「アゼリア」、2003/12/29)
量:★★★★☆ 質:★★☆☆☆ 価格:\1,000


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「やってみよう、たべてみよう」表紙『おれんちのばんごはん』表紙


Last Update : 2005/06/28 ◇  Copyright(C)